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中古サックスの魅力

中古サックスやさん伝授!中古サックスの相場と各予算おすすめサックス

投稿日:2020年12月5日 更新日:

中古サックスを買う時の予算はどれくらいをみておけば良い?

サックスの中古価格は、メーカーと機種によって大まかに決まって来ます。

【アルトサックスの中古 相場 ”音出し確認済み”レベルの個体】

<5万円以下の予算で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
    • アンティグアの昔の中いモデル…
    • ヤマハの昔の中堅モデル以下-YAS-24、YAS-32
    • メイヴィス(イシバシ楽器オリジナル)のサックス
<10万円以下の予算で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
    • ヤマハのエントリー・モデル‥YAS-275、
    • マルカート(下倉楽器オリジナル)のサックス
<10万〜15万円の予算で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
    • ヤマハの中堅モデル(380,375,475)
    • ヤナギサワA-50
    • シャトー
<予算15万〜20万で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
    • ヤナギサワ ”80/エリモナ”シリーズ、A-901,902
    • ヤマハ YAS-62
<予算20万〜26万で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
  • ヤマハ・カスタムモデルの前バージョン
  • ヤナギサワWOシリーズ
  • キャノンボール

 

※ここであげた(そして後述するソプラノ・サックスも含めて)「中古メイヴィス」と「中古マルカート」は、「激安の部類に入る割には練習やちょっとした演奏にはけっこう使える」というニュアンスです。調整に出すと、造りの粗さが目立ったりタンポの開きの微調整といった細かい調整では修理屋さんにイヤな顔をされるレベルの造りです。こういった総合的な点において「安いサックス・メーカー」の中で比較的アラが目立たないのは「アンティグア」と「シャトー」です。

中古サックスの購入を検討する場合、もちろん「なるべく安く」と考えるのは当然ですが、あまり安すぎるのも問題です。

何より値段を気にしすぎて、問題アリなサックスを手に入れてもいずれ買い換えることになって「安物買いのゼニ失い」となってしまいます。

注意!「修理されていればOK」ではない

以前のブログで書きましたが、ネットでサックスを探す時に「音出し確認済み」と書いてあればなんでもOK…なわけではないのが厄介なところです。

これはサックスを出品している側の事情として、主に2種類あるのが原因です。

【”お店が修理をする理由”Aパターン】

  • 「とりあえず音が出る」という状態にしてサックスを売れやすくしたい。
  • 「音は全て出ます」と商品ページにうたうことが目的なので、全体のバランスや、演奏するために最適化されているか、は重視しない。チェックする時間がない、と考えている
  • 利益確保が一番の目的なので、「最小限の修理費」「極力お金をかけない」方法で修理してある。
    →ちゃんとしたリペア職人さんに持っていくと、全てやり直し、となることが多い。

【”お店が修理をする理由”Bパターン】

  • 専門店はこちらのパターンが多い。修理・調整は”表情をつける演奏ができないと意味がない”という考え。
  • プロもお店を利用することがあるので、調整はしっかりとしないとお店の死活問題。
    価格競争よりも「楽器に対する信頼度」で差別化しようとするので、調整にこだわりがある。
こういった出品者の事情・背景から「音出しチェック」の深さがわかります。その出品者のサックスの「音出し確認済み」がどちらのパターンか、見極めましょう。

修理・調整費用の相場

つまり、中古サックスを「なるべく安く」「コスパ高く」と言う目的で狙う方は、「サックス本体の販売価格」に合わせて「調整・修理費用」も計算に入れないといけない、と言うことになります。

サックスの修理は、「ネックコルクの巻き直し」のような小さなものから凹み直し、タンポ交換などいろいろですが、出品画像で判断して、見た目的に問題なさそうな場合は一般的に4万前後の修理、調整代と予想しておいた方が良いでしょう。

タンポが劣化していて、全てタンポ交換しないといけない、またはしたい、という場合は8万〜10万かかります。

まとめると、現状渡し中古サックスの場合「修理・調整代」として大体3〜4万、最悪全タンポ交換で10万という感じです。

中古アルトサックス/中古テナーサックスの相場

中古テナーサックスの価格相場ですが、中古に関していえば中古アルト・サックスとだいたい同じような価格帯/おすすめのモデルになります。

中古ソプラノサックスの相場

中古ソプラノ・サックスは一番気をつけないといけないサックスです。

最近は安いソプラノ・サックスがいろいろなメーカーから出ていますが、

まだまだ「信頼できるメーカー以外のものは”安物買いのゼニ失い”」となる傾向にあります。

【ソプラノサックスの中古 相場 “音出し確認済み”レベルの個体】

<5万円以下の予算で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
  • メイヴィスのソプラノサックス
  • マルカートのソプラノサックス
<10万円以下の予算で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
  • マルカート(下倉楽器オリジナル)のサックス
<10万〜15万円の予算で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
  • ヤマハの古いモデルの掘り出し物(YSS-300など)
  • アンティグア
  • シャトー
<予算15万〜20万で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
  • ヤナギサワ ”エリモナ”S-800
  • ヤマハ YSS-61
<予算20万〜26万で狙えるもの・コスパ的におすすめなサックス>
  • ヤマハ YSS-475
  • ヤナギサワ S-901,902,”エリモナ”S-880
  • キャノンボール

中古バリトンサックスの相場

バリトン・サックスは元々の価格が高いこともあるので、中古相場でも
それほど予算の幅がありません。

40〜50万前後で予算を見ておいて、30万前後で掘り出し物を探す

と言う感じになります。

こちらもソプラノ・サックスと同じで今ではいろいろなメーカーから新品で30万以下のバリトンサックスも出ていますが、

新品で15万〜20万前後のバリトンを購入するなら、中古で30〜40万前後の有名メーカーのものを買うことをおすすめします。

最初から安いメーカーのものだと、あとあと修理や調整の面で苦労することになります。

上級者になると、オールド・サックスのバリトンを購入する、と言う手もありますが、

オールド・サックスのバリトンは細かい点で現在のバリトンと違うので、オールド・サックスに詳しくない方は手を出さない方が無難です。

-中古サックスの魅力

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