度数(ⅠとかⅡとか…)とは
コードの度数表記とは
度数とはコードを
Ⅰm7 Ⅱ7
などローマ数字で表すことを言います。
これは
「Cm7」や「D7」
のようなあわらし方と何が違うのでしょうか
結論から言うと
- 「Cm7」「D7」のような書き方は「それぞれのコードの1音目がわかりやすい」表し方で
- 「Ⅰm7」 「Ⅱ7」のような書き方は「元のキーから見て何番目の音を1音目にしているか」
と言う表し方です。
例えば「Ⅰm7」は「元のキーから見て1音目がルートになっている」
と言う意味なので
- キーが「C」の場合は「1音目はC=Cm7」
- キーが「E♭」の場合は「1音目E♭=E♭m7」
というようなかんじです。
では、これが実際サックスの練習でどう役に立つか、というと
にこの表記の方がわかりやすい表記だったりします。
“C”や”D”の表記は「楽器によって変わる」書き方
例えば、アルト・サックスでコードを憶えようとして、ピアノ基準の教本を買って勉強したとします。
その時「Cというコードはド・ミ・ソを吹けばいいんだな」ということを憶えたとして、
そのまま他の人やピアノの人なんかと「Cのコード」に沿ってド・ミ・ソと分散和音を吹くと「あれ?なんか音外れてない??」となってしまいます。
つまり…
「C7」の「C」や「ド」「レ」などの音の表し方は、正確にいうと全ての楽器で共有できる表し方ではありません。
同じようにピアノやアルト・サックスやテナー・サックスに「ド・レ・ミと吹いて(弾いて)みて!」と言って同時にド・レ・ミを演奏してもらうとします。
そうすると同じ「ド・レ・ミ」を吹いているのに音があいません。
これは、
- ピアノの「ド」(ちなみに「実音」と言います。)
- アルトサックス の「ド」
- テナーサックスの「ド」
がそれぞれ違う音から始まるからなんです。
…違う音から始まる??どういうこと??
これはどういうことかというと
例えば先ほど出て来たピアノの「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」を基準にすると
アルト・サックスのドレミファソラシドは
「(ピアノの)ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ♭・ド・レ・ミ♭」
となります。
なので、
「Cm7を演奏して」
「ラのメジャー・セブンスで演奏して」
という表し方だと、話がややこしくなる場合が多々あるのです。
そのため
Ⅰm7 Ⅱ7
のような表記が必要になって来ます。